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物置を片付けていましたら、古いピッケルが出てきました。 20数年前、山登りを始めてまもなく、知人の家に遊びに行った時、その人のお父さんが「以前使っていた物だけれど」とくださったものでした。 その時、物珍しくていただいてきたピッケルでした。しかし、とてもそのピッケルを持って山に行く気にはなれず、また、ピッケルを必要とする山歩きはしていませんでしたので、「邪魔〜」なんて思いながら、物置に入れてしまったのをそのまま忘れていたのです。
さてこのピッケルどうしよう。
ある時この話を出したら、貰い受けると手を上げてくださった方がいました。 それはいい。 なぜなら私の手元に来てからずっと、物置で眠っていて日の目を見るとことがなかったのですから。
今そのピッケルは、その人と共に山で活躍しているそうです。 錆もすっかりとって、柄もきれいになり、まずは春山を経験したそうです。 何十年ぶりかで楽しんだ雪の感触に、ピッケルも、また、前の所有者も喜んでいると思います。
忘れられたものを再生するということは、以前に関わった人の人生まで思い起こさせるものだと教えられました。 このピッケルの今の所有者と前所有者には、なんの繋がりもありません。 しかし、このピッケルが再び山で活躍しだしたことを知ったら、きっと前所有者は、以前に登った山に思いを馳せ、自分の人生を懐かしむことでしょう。
私にとってはお荷物だったものが、一人の人の手に渡ることにより生かされたことが、前所有者だけでなく私自身も救われました。
現在、前所有者は要介護状態です。でもきっと、この話を伝えたら喜んでくださると思います。 |
04:55, Tuesday, Aug 05, 2008 ¦ 固定リンク
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